第6日:六撰会 虫干し(後編)

October 6, 2018

 前回は六撰会の方のお話しが中心でしたが、後編では時代祭で重要な役割を担っていらっしゃる考証委員会についてお話ししたいと思います。

 考証委員会とは、時代祭の主役である衣装や祭具などの風俗をその当時の人がどのように着ていたかを調査する専門家です。考証委員会は現在、4人いらっしゃいます。みなさんが研究されている分野が少しずつ違っていて、ある方が研究されているのは刺繍だったり、ある方は模様だったりと話し合いと歴史的な資料をもとにその当時の服の情報を現代に蘇らせます。六撰会の方とも緻密な計画を立てて、衣装が本当に考証に沿ったものなのかどうか確認することも大事な作業です。また、素材や染色なども当時のものと同じようにしていらっしゃいます。

 最近、時代考証が再び行われたのは四条大橋のたもとに像が立っている出雲の阿国です。出雲の阿国はその名の通り、今の島根県にある出雲大社の巫女でした。そのため、時代祭で登場する出雲の阿国も以前までは巫女姿で登場していました。しかし、彼女が京都で活躍したことで有名なのはやはり歌舞伎の始まりであるかぶき踊りです。なので、これまでの巫女姿からかぶき踊りにふさわしいかぶき者としてイメージを一新しました。



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Photo by 平安神宮


 また、今年の大河ドラマでも主役となっている『せごどん』こと西郷隆盛ですが、時代祭では西郷吉之助という名前で登場します。本名は吉之助でしたが、友人が西郷の名前を聞かれた際に間違って西郷の父の名を答えたことから西郷隆盛という名前が広まってしまったのです。一般に広まっている名前である西郷隆盛を使わず、本名である西郷吉之助で登場するのはそういった背景を考えて考証を行ったからなのです。

 時代祭を支える方々の気持ちを感じることができました。


#虫干し #装束